荻野富士夫 著

定価:本体8,900円+税

2020年6月中~下旬刊
A5判上製/526頁
ISBN978-4-909942-08-1 C0021

*電子書籍版も同時刊行(PDFフルテキスト:丸善雄松堂 eBook Library、紀伊國屋書店 KinoDenより配信)

 戦前・戦中期に存在した特高警察はどのような機構(組織)を持ち、どのように拡充整備されていったのか、また特高警察は各段階の社会運動の状況に応じてどのような抑圧取締の態勢や方針をとり、実際にどのように抑圧取締を遂行したのか。本書は、特高警察の構造を歴史的・実態的に明らかにし、さらに社会運動から国民生活全般に及んだ特高警察による抑圧取締の実際を明らかにする。
*本書は『特高警察体制史――社会運動抑圧取締の構造と実態』(増補版、せきた書房、1988年)を底本とし、今回研究成果の更新として「補記」を加えると共に用字用語の見直しを行いました。

目次
序説 課題と視角
第1章 特高警察前史――民権運動抑圧から社会主義運動抑圧へ
 第1節 国事警察の成立
 第2節 高等警察の展開
 第3節 「特高警察」の始動
第2章 特高警察体制の形成――社会運動抑圧の成功から再編へ
 第1節 「冬の時代」下の抑圧取締
 第2節 1920年代前半の抑圧取締
第3章 特高警察体制の確立――治安維持法成立から特高警察大拡充へ
 第1節 治安維持法の成立と抑圧取締
 第2節 特高警察機構の確立
 第3節 視察取締態勢の確立
第4章 特高警察体制の展開――社会運動の全面的逼塞化へ
 第1節 1930年前後の特高警察
 第2節 非常時下の特高警察
第5章 特高警察体制の肥大化――国民生活・思想の監視と統制
 第1節 二・二六事件後の特高警察
 第2節 日中戦争全面下の特高警察
 第3節 アジア太平洋戦争下の特高警察
第6章 特高警察体制の「解体」――社会運動抑圧の連続性
 第1節 敗戦後の特高警察
 第2節 特高警察体制の「解体」
 第3節 公安警察への継承
補論1 「大礼」警備と特高警察
補論2 「農村青年社」事件と治安当局
あとがき
特高警察体制史年表
索引

【著者紹介】
荻野 富士夫(おぎの ふじお)
小樽商科大学名誉教授。著書に『戦後治安体制の確立』(岩波書店)、『思想検事』(岩波新書)、『特高警察』(岩波新書)、『日本憲兵史』(日本経済評論社)、『よみがえる戦時体制』(集英社新書)他。